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『釈迦内柩唄』公演を見てきました

2011.11.18

『釈迦内柩唄』東松山公演の様子

水上勉原作『釈迦内柩唄』の東松山上演会が11月17日に東松山市民活動センターであり、公演の事前準備、後かたづけという裏方として協力させていただきました。原作の『釈迦内柩唄』は、1945年6月、秋田県大館の花岡鉱山で強制就労させられていた中国人労働者が集団脱出した事件を題材に、火葬場を舞台に、戦争の陰で広がっていった民族差別や人権軽視に疑問をなげかけた、水上勉氏渾身の戯曲です。花岡鉱山の事件では、986人の中国人労働者に大弾圧が加えられ、420人が殺害されたと言われています(劇団希望舞台ホームページより)。舞台は現代日本では考えにくいほど、抑圧された人々が登場する、大変重いテーマでしたが、劇団希望舞台の方々はこれまでに450回を超える舞台を国内各地で演じてこられました。そして、1,000回を目指して演じていくんだ!と、強いメッセージを発していらっしゃいます。わたしは今回舞台を初めて拝見し、いのちの軽視、いのちの平等、生きることの尊さ、誰だって差別されるべきではないということを、上演中ずっと考えさせられました。左の写真は、主人公のふじ子がコスモス畑で両親や姉の名を呼ぶラストシーンに映し出されたコスモスを背景に、終演の挨拶をされている出演の皆さんの様子です。およそ300人の観客が大きな拍手で好演を讃え、主人公ふじ子を演じた有馬さんは「また、東松山へ帰ってきます!」と応えていました。来年4月に埼玉県川越市とふじみ野市でも上演されるとのことですから、皆さんのお近くに来られたときは、是非一度ご覧ください。今回の東松山会場も2度、3度ご覧になったというリピーターの方が大勢いらっしゃっていたとのことで、ファンを中心に根強い人気があるようです!


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